賢者の書
『人間は何度だって生まれ変わることができる』
こんにちは、いつもブログを読んでいただきありがとうございます!今回ご紹介するおすすめの本は『賢者の書 著:喜多川 泰』です!
賢者の書のご紹介
簡単なあらすじ
この本の主人公はアレックス、そして少年のサイードの物語となっています。
アレックスには中学、高校に通う二人の子供がいましたが、最近はあまり口をきいていません。外に出ては遅くに帰ってくることも多く、顔を合わせなくなっていました。珍しく二人が家にいたかと思えば、姉と弟が競うようにステレオのボリュームを大きくしていました。
妻のナンシーはよく喋ります。話すことは悪いことではないのですが、最近では文句や八つ当たりなど、聞いていて嬉しくない発言がほとんどでした。
仕事では新しい若社長となかなかなじめず、自分の居場所がありません。自分だけの時間が必要だと考えたアレックスは、昔住んでいたドイツの田舎町へ思い立っていくことに決めました。
ドイツの町の公園のベンチに座り景色を眺めていると、一人の少年がアレックスの隣に座ってきました。アレックスが少年に挨拶をすると、その少年は笑顔で丁寧に自己紹介をしてきました。
「こんにちは、僕はサイードと言います。」
サイードの冒険、そしてサイードと会うことでアレックスにどのような変化をもたらすのか?とてもわくわくする内容となっています!
アレックスのところにやってきた少年サイード。わざわざアレックスの隣に座ってきたのには理由があるのかな?
出会い
サイードは、アレックスに質問します。『あなたが最後の賢者ですか?』
何のことだかさっぱり分からないアレックス。私は賢者なんかではない、むしろ愚かな部類に属する人間さ。とサイードに話します。
不思議な感じをもつサイードでしたが、少年の輝いている目と快活な表情から、ふざけていたりアレックスをからかおうとしていることではないことはすぐに分かりました。
サイードにここにやってきた理由を聞くと、サイードは祖父からもらった『賢者の書』を完成させて、最後の賢者にそれを手渡す旅をしている途中であるとのことでした。
アレックスはサイードが持っていた賢者の書を開いてみましたが、そこには何も書かれておらず全くの白紙でした。
サイードに何も書かれていないことを話すと、サイードはカバンからいくつかのパズルのピースを取り出しました。そのピースを賢者の書に当てはめると、本の表紙が眩しく光り、ガタガタと強い風を巻き起こしました。
サイードは賢者の書を再びアレックスに渡すと、そこにはサイードと賢者の物語がつづられていました。
歩き疲れていたサイードは、横になって眠ろうとします。賢者の書にすごく興味を持ったアレックスは、サイードの許可をもらい賢者の書を読み始めるのでした。
不思議な少年サイードが持っていた賢者の書。その本には今までサイードが出会ってきた賢者との物語がつづられているよ!
序章~旅の始まり~
場面はサイードが14歳の誕生日を自宅で迎えるところに変わります。
サイードの祖父ジャミスは、サイードが14歳になった時に人生を変えるほどのプレゼントをすることをサイードに話していました。
ジャミスはゆっくりと椅子に腰を下ろし、サイードに話し始めました。
『お前が自分の人生をどういう人生にするのか、それを決める旅に出るときがいよいよやってきたんじゃ。お前は自分の人生をどのような人生にしたいと考えているんだい?』
サイードは少し考えてから、毎日幸せで素晴らしい人生にしたいと答えました。するとジャミスはサイードに『最高の賢者になる旅』をプレゼントしようと思うと話しました。
1時間ほど旅に出るかどうか悩んだサイードでしたが、不安よりも期待の方が大きかったサイードは旅に出ることを決心します。
そのことをジャミスに話すと、ジャミスはサイードに『賢者の書』と書かれた一冊の本を手渡します。そして9人の賢者と会って、パズルのピースを埋めるようにサイードに話します。
早速、第一の賢者に出会う旅に出かけるのですが、どこにいけば良いか分かりません。すると、ジャミスは青白く光るパズルのピースをサイードに見せるのでした。
サイードの賢者に出会う旅がここから始まるよ!そして、祖父のジャミスがパズルのピースを持っているということは、第一の賢者の正体は…
第一の賢者
祖父のジャミスは何と第一の賢者で、皆から行動の賢者『アクト』と呼ばれているとのことでした。
早速ピースを渡す第一の賢者でしたが、サイードは戸惑っていました。しかし、第一の賢者は、旅に出るという行動をとったこと。そしてそれが人生において繰り返し連続で起きることなのだとサイードに話します。
「人間は行動の結果、一つだけピースを与えられるのだが、たいていの場合そこから将来の完成図を想像することはできない。しかしそのうち、与えられたピースからこんな絵が描けるのではないかというピースを偶然手にすることがある。そのとき人間が思い描く将来の完成図、それが『夢』なのだ。」
その絵を完成させるために必要なことは、行動あるのみだ。と第一の賢者はサイードに話します。
行動の結果手に入るものは、失敗でも成功でもない。絵を完成させるために不可欠なピースであり、それ以上でもそれ以下でもない。行動の結果として手に入るものに、一喜一憂するのではなく、これはどこに使うのだろうと考えなさい。
サイードは祖父ジャミスから第二の賢者の居場所を聞き、賢者に出会う旅に出発するのでした。
行動の結果に失敗も成功もない。あるのは自分の人生にとっての1つのピースだけなんだね。
この本を読んだ感想
またまた私の大好きな喜多川泰さんの本をご紹介させていただきました。今回はアレックスとサイードという二人の主人公がベースとして書かれているのですが、本当に面白いです!
サイードが9人の賢者と出会う旅では、サイードと一緒に読み手である私自身も成長している感じがして、次々とページを読み進めていってしまいます。
また、サイード自身も本当によくできた子で、賢者から学ぼうという姿勢が本当に健気であり、だれもが応援したくなるような子供です。
そしてもう一人の主人公のアレックス。サイードとの出会いがアレックスに変化をもたらすのですが、どのような変化であるかはぜひ本を読んで確かめられてください!
私たちは物事をどうしても善悪で決めてしまい、それによって一喜一憂してしまいがちですが、すべての物事は自分にとって必要なことです。
人生という大きな絵を、どのように完成させていくかは自分次第です。この本を読んで、ぜひ賢者への道を進めるよう、一緒に学んでいきましょう!
心に残る3つのフレーズ
- 行動の結果として手に入るものは、どんな場合であっても1つのピースでしかない
- 我々の持つ、唯一投資できる財産は、時間
- 言葉はあらゆるものを導く
ブログを読んでいただき、本当にありがとうございました!