あやうく一生懸命生きるところだった
『さよなら、一生懸命の人生』
こんにちは、いつもブログを読んでいただきありがとうございます!今回ご紹介するおすすめの本は『あやうく一生懸命生きるところだった 著:ハ・ワン』です!
あやうく一生懸命生きるところだったのご紹介
簡単なあらすじ
ハ・ワンさんの本業はイラストレーターでしたが、5年間絵を描き続けても対して売れなかったので、副業として会社に勤めていました。しかし、会社に行けば人との勝負の毎日。自分の意思とは関係なく一生懸命生きてしまう。それに限界を感じたハ・ワンさんはあと2ヶ月で40歳になろうとしていた時、会社を辞めました。
物語は、他人に今まで左右されていたハ・ワンさんの体験や経験を交えながら、心が軽くなるようなエピソードが書かれています。
普段肯定的にとらえられる「一生懸命」。しかし、場合によってはそれがすごく心の重りになることもあるのかも?
一度くらいは思いのままに
大人とは、遊ぶことを嫌う生き物です。私たちが子供のころ、『アリとキリギリス』の物語を持ち出しては小さいころの作者を脅迫していました。
大人だって本当は遊びたいはず。しかし、お金を稼がなくてはならないという大義名分を用いることで、遊ばない、やりたいことをやらないのです。実に正直ではありません。
会社員は自分の時間を引き換えにお金をもらっています。しかし、現在フリーランスとなった作者は、自由に使える時間をたっぷりと手に入れました。自由をとるか、お金をとるか?作者のハ・ワンさんは自由という恋人を選択し、心から愛しようと決心するのでした。
自由とお金、どちらを選ぶか?社会人にとっては究極の選択と言っても過言ではないよね。皆さんはどちらを選びますか?
生きていくってたいしたことじゃない
作者が初めて就いた仕事は美術予備校の講師でした。大学の学費を稼ぐために始めて、卒業まで勤めました。しかし、講師のバイトのやりすぎでまともに大学に通えなくなったハ・ワンさんは、次第に予備校の仕事が嫌いになっていったのでした。
また、予備校では生徒たちに四六時中努力させ続けることが大きなストレスとなっており、このことからも作者は大学卒業と同時に講師のバイトを辞めたのでした。
特にやりたいことがあるわけでもなく、ただ行きたくない予備校を辞めただけでしたが、とても気分はよく、未来が明るく開けたように感じました。
やりたくないことをやり続けていると、ストレスが大きく溜まってしまうよね。ハ・ワンさんは「辞める」という選択をとったことで、すごく未来が明るく開けたようだね。
あやうく一生懸命生きるところだった
子供のころ、作者は今の父親は本当の父親ではない。本当の父親は財閥のすごい大金持ちで、いつか自分を見つけに来てくれると思っていたそうです。しかしそんなはずもなく、平凡で驚きの大逆転もない人生につまらなさを感じてしまいます。
しかし、作者がいつも大好きで必ず見ている「オ・グシル」というドラマは、登場人物がデートしたり、残業したり、トマトを育てたり、ビールを飲んだりと、ごく普通の日常を表しているような、地味なテーマのドラマでした。
しかし、この地味でつまらなさがとても魅力的で、何気ない人生の一瞬一瞬を細かく取り上げるような、目に見えない価値を発見できるような、そんな人になりたいと作者は思うようになります。満足できる生き方とは、普通のつまらない瞬間を幸せに過ごすことではないか?そのように感じることで、何気ない毎日もちょっと違って見えてきたのでした。
何気ない毎日を幸せだと感じる。言葉で言うのは簡単だけど、それを本当に心で感じることができればすごく幸福感に包まれそうだね!
この本を読んだ感想
一生懸命という言葉は、今まですごく肯定的に捉えられてきており、自分の中でも特に何も疑わず素晴らしい言葉なんだなと思っていました。しかしこの本のタイトルを見たとき、頭の中で?がいくつも浮かび、いつのまにか手に取って読んでいました。
ハ・ワンさんの書く文章はとても面白く、半ば自虐的にみえるようなエピソードを交えながら書いてあることですごく人間味というか、身近な存在に感じました。
もちろん、一生懸命であったり頑張るという言葉は素晴らしいものです。しかし現代に生きる私たちは、そのような言葉にとらわれすぎて視野がとても狭くなっているのかもしれません。「たくさんの選択肢があるのだから少し気楽に生きてみてもいいんじゃない?」私個人としてはこの本を読んだことでこのようなメッセージを受け取ったような気がします。
今、自分の生活に息苦しさや窮屈さを感じている方、仕事のストレスなどで自律神経が不安定になりメンタルが崩れかけている方、ぜひ一度肩の力を抜いてリラックスしてこの本を読まれてみてください。現在の生活に少しでも光を指してくれることと思いますよ♪
心に残る3つのフレーズ
- ほんの少し顔を上げて周囲を見渡すだけで、他の選択肢が色々とある
- 命以外だったら全部諦めたっていい
- 満足できる生き方とは、普通のつまらない瞬間を幸せに過ごすこと
ブログを読んでいただき、本当にありがとうございました!