手紙屋~蛍雪篇~
『私の受験勉強を変えた十通の手紙』
こんにちは、いつもブログを読んでいただきありがとうございます!今回ご紹介するおすすめの本は『手紙屋~蛍雪篇~ 著:喜多川 泰』です!
手紙屋~蛍雪篇~のご紹介
簡単なあらすじ
この本の主人公は内田 和花、高校2年生です。
和花は最近、父親の浩一と衝突ばかりしていました。
特に最近の衝突はアルバイト問題。
高校2年生ともなれば、友達付き合いやほしい服、携帯電話の使用料などなにかとお金がかかってきます。
和花は、普通の高校生活を送るためにはバイトでもしないとやっていけないと浩一に話をするのですが、浩一は一つの条件をクリアしないと認めてくれませんでした。
その条件とは、「どうしてアルバイトをしてはいけないと言っているのかがわかること」という条件でした。
そのような悶々とした日々が続いたある日、和花は兄の喜太郎のところに1週間行くことになりました。
10歳離れている喜太郎とはとても仲が良く、この出来事や将来のことについて素直に話をしていました。
すると、喜太郎の妻の千晴から1通の手紙と「はじめまして、手紙屋です」と書かれた広告を渡されるのでした。
この手紙屋さんとの出会いが、和花の人生を大きく変えていくきっかけになっていくよ!
手紙屋
千晴が持ってきた手紙と広告は、喜太郎からの紹介でした。
兄の喜太郎は、バイクの事故で足の自由がきかなくなっており、車いすで生活をしています。
喜太郎はそのような時にこの『手紙屋』さんと出会い、そのおかげで人生が変わったとのことです。
そこで、今人生の岐路に立っている妹に、兄がしてやれることはこれしかないと手紙屋さんを紹介したのでした。
広告と同時に入っていた1通の手紙は、その手紙屋さんから喜太郎に送られてきた最初の1通目の手紙でした。
そこには和花がこれまでの人生で考えもしなかったようなことが書かれており、読み終わった後には自然と涙があふれていました。
私も、この手紙屋さんから手紙をもらいたい!
そう思った和花は、高ぶる気持ちのまま手紙屋さんに手紙を書き始めたのでした。
兄、喜太郎の人生を大きく変えたという手紙屋さん。この手紙屋さんは一体何者なのでしょうか?
1通目の手紙
和花は手紙屋さんに初めて手紙を出しました。その主な内容は将来の進路について。
気持ち的には大学に行きたいっていう思いが強いが、何のために?と聞かれると自分でもよくわからないこと。将来の目標が何もないこと。そのためにはとりあえず大学に行けば4年間は将来何をするか考える期間が増えること。
このような理由で大学に行きたいと思っているからか、なかなか「勉強」という行動に結びつかないのが現状。
だったら、大学なんか行かずに早く就職して、給料をもらえるようになった方が親だって楽できるのではないか?
そのような悩みを手紙屋さんに書きました。
すると手紙屋さんから1通目の返事がきました。
その内容とは、「これからしばらくの間、勉強するのをやめてみてください」といった内容でした。
『勉強したくてしたくてたまらなくなるまで、勉強をやめてください。そんなときが来なかったらどうしようと思っても大丈夫。あなたの人生に大学進学が必要なら、必ずそういうときがやってきます。』
『勉強は1つの道具です。何の目的のために、それを使おうとしているのか?それを考えていかなければいけません。』
『それではあなたに宿題を出します。勉強は何をするための道具なのでしょうか?』
和花と手紙屋さんとのやり取りが始まりました。手紙屋さんとの手紙のやり取りは、全部で10通行うことになっているよ!
2通目の手紙
和花は2通目の手紙を読んで返事を書きました。
1通目の手紙を読んだ後、和花には少し変化がありました。それは、勉強をしないということはとても勇気がいるんだなと分かったこと。そして、不思議と勉強したいなあという気がわいてきたことです。
そして1通目に出された宿題の答えを出さなければなりません。『勉強は何をするための道具なのか?』
和花にとって、この答えはとても難しいものでしたが、いろいろと考えた結果、一つの答えを導き出しました。
その答えは『勉強は、将来の選択肢を広げるための道具』でした。
手紙屋さんから2通目の返事が返ってきます。
『とても難しい質問なのに、一生懸命考えてくれたんだなあと思います。』
『将来の選択肢が広がるというのは事実です。実は、この宿題には1つの明確な解答を出すことはできません』
『勉強という道具を使えば、「忍耐力」を鍛えることができます。壁を乗り越えることで「自信」も手に入れることができます。ほかにも「脳を活性化」したり、「素直な心」を手に入れたり…』
『つまり勉強という道具を使って手に入れようと考えるものがたくさんあれば、たくさんのものが手に入るし、「大学生活」1つしか考えていない人はそれしか手に入らないということです』
『それぞれの毎日の中でやる必要性を感じている「勉強」という道具。何のための道具か見えてきたでしょうか?』
道具は目的があって始めて必要とされるもの。その目的がたくさんあればあるほど、道具を使って手に入れることができるね!
この本を読んだ感想
主人公和花と手紙屋さんとのやり取りは全部で10通あるのですが、手紙のやり取りを行っていく中で和花が成長していく姿というものがすごく伝わってきます。
そして、ぜひこの本を読むにあたって皆さんにも行っていただきたいことは、和花や手紙屋さんが書く手紙の内容を、じっくり理解しながら読んでいただきたいということです。
話の内容がすごく面白く、次へ次へと読みたくなりがちなのですが、ぜひ自分と照らし合わせながら、自分のことを想像しながら読み進めるとすごく充実感が増します。
というのも、私自身これを最初に読んだときは、話が面白くてスラスラと読み進めてしまっていたのですが、再度読み返す際に自分のことを想像しながらじっくり読んでみると、また違った意味でこの本の面白さを実感できた気がします。
これは著者の喜多川さんの考えではなく、あくまで私個人の感想ですので参考程度にされてみてください。
ただ、言えることは一つ。この本を読んだことがない方は人生を損しています(笑)それぐらい面白い本ですので、ぜひ手に取って読まれてみてくださいね♪
心に残る3つのフレーズ
- 道具そのものに善・悪はない。それを使う人次第
- やるべきこととは、将来の自分が今の自分にやっておいてほしいこと
- 想像力は創造力
ブログを読んでいただき、本当にありがとうございました!