働く人のためのメンタルヘルス術
『治らないと思って接している患者さんは1人もいません』
こんにちは、いつもブログを読んでいただきありがとうございます!今回ご紹介するおすすめの本は『働く人のためのメンタルヘルス術 著:尾林 誉史』です!
働く人のためのメンタルヘルス術のご紹介
簡単なあらすじ
この本は、元サラリーマンで現在は精神科医・産業医である尾林 誉史先生が執筆された本です。
タイトル通り、働きすぎてメンタルに支障をきたしている方に対し、どのように対処していけば良いのか、どのように行動していけばいいのかといったことが記載されています。
大きく4章に分かれており、メンタルの不調になったらどうすれば良いかということから、精神科のクリニックの選び方、治療や薬で知っておいた方がいいことなど、まさにメンタルヘルス術といった具合で詳しく書かれています。
尾林先生自身も過去のサラリーマン時代に、うつ状態ではないかというぐらいメンタルがどん底に近い状態を経験されています。
そのため、より患者さんの気持ちに寄り添って接することができるドクターであり、本自体もすごく魅力的な内容となっています。
メンタルの不調はなかなか自分でも気づきにくい部分もあるよね。少しでも心当たりがある方は、この本を手に取ってみてね。
心の水位が下がってどうしようかと思ったら
メンタルの不調=心の水位が下がってしまったら、どのように対処すればよろしいのでしょうか?
身体的な普通の体調不良とは違い、メンタルの不調はなかなか自分では気づきにくい部分もあります。
まずは自分の状態をチェックするために、4つの項目をチェックしていきます。
- なんだかうつうつとしている
- 最近、大好きなことに、楽しんで取り組めていない
- 三大欲求が弱くなっている
- おっくう感があって、やる気が起きない
このような状態が2週間以上続いている状態であれば、一度立ち止まってしっかりとメンタルの不調に対して考えていく必要性があると言えます。
まずはしっかり、今の自分がどんな状態にあるかをチェックしてみようね。
どうやって治っていくか
下がっている心の水位を改善させていくには、4段階に分けて行っていく必要があると筆者の尾林先生は本で記しています。
その4段階とは、
- ともかく、ちゃんとダラダラ休む
- 自分の好きなことに少しずつ取り組んでいく
- リワーク(休職した場合のリハビリ)を行っていく
- 復職への準備をしていく
と述べています。
この4段階のステップはあくまでその人に合わせて行っていくことが大切であり、強制的に行っていくものではありません。
特に1段階目の『ちゃんとダラダラ休む』というのは案外難しく、今まであくせく働いてきた人が、急に何もしないで休みなさいと言われると焦りや不安でいろいろ考えてしまうものです。
しかし、この段階では何よりもまずは休むことが大切です。食べなくてもいいし、運動をしなくてもいい。足腰が弱って疲れやすくなるかもしれませんが、それでも休むことを優先します。
仕事のちょっとしたメールやLINEなどの返信も行ってはいけません。
そのようにして、ちゃんとダラダラ休むことで、少しずつ神経伝達物質が増えていき、心のウォーミングアップが始まっていきます。
とにかくちゃんと休む。これがしっかり行えることで、回復のスピードも速くなるとのことだよ!
治療・薬などで知っておいた方がいいこと
精神科のクリニックに行ったり、薬を飲むといったことは、どうしてもネガティブな感情が働きがちですが、それは先入観や誤解によることが多いです。
そのためにも、薬の知識は少し知っておいた方が良いかもしれません。
精神科の薬は5つのグループに分かれており、
- 抗うつ薬
- 抗精神病薬
- 抗不安薬
- 睡眠薬
- 気分安定薬や抗てんかん薬
があげられます。
また、治療においても知っておいた方が良いことがあります。
治療していく段階で、良くなってきたと思ったら、また悪くなったりして、波があったりすることがあります。
治療が合わなくなってしまったのではないかと思ってしまいがちですが、このような時は、1か月前とか3か月前と比べてどうなのか?と考える必要があります。
小さな波は一生懸命治療に立ち向かっている証拠です。小さな波に一喜一憂せず、大きな波、すなわち数か月前の自分の状態と比べてどうなのかということを把握していきましょう。
精神科のクリニックやお薬は全くネガティブなものではないよ!少しでもメンタルの不調を感じたら、早めに相談するといいね!
この本を読んだ感想
日頃真面目に、一生懸命に働いている人ほどメンタルの不調をきたすことが多いような印象を受けます。
私自身も過去に一度、病院に勤めている時にメンタルの不調を経験したことがあります。
自分で普通に食事をしているのになぜかどんどん体重が減っていったり、何でもないようなことですぐにイライラしたり…
あの時は妻の優しい言葉や、祖母の励ましの言葉で一気に感情があふれ出したのを今でも覚えています。
尾林先生が書かれているように、精神科のクリニックや薬に対しネガティブな先入観を抱いている人はまだまだ多いように感じます。
私もお仕事として整体業をやっていますが、本当にメンタルがお疲れの方が多いです。
そのような方たちにも、この本は特におススメしたい1冊です。この本を読むことで、今抱えている真っ暗な闇に、一筋の光が差し込むかもしれません。
この本を読んで、少しでもメンタルの不調が軽減できたり、クリニックなどに来院するきっかけになってくれればいいなと心より願っています。
心に残る3つのフレーズ
- 元には戻りません。前よりも、もっといい状態になりますよ
- ちゃんとダラダラ休む
- 結局、回復していくのは自分なんです。人間というのは、たいしたものだと思います
ブログを読んでいただき、本当にありがとうございました!